【SV女子 第5節見どころ】唯一の全勝デンソーエアリービーズにヴィクトリーナ姫路が挑む。トップレベルの技術がぶつかるカードが目白押し
「2024-25 大同生命SV.LEAGUE」の女子は今週末に6つのカードが実施される。
開幕からいまだ黒星がないのはデンソーエアリービーズのみ。先週末は昨季リーグ2位の大阪マーヴェラスから連勝を収めた。11月2日の初日はミドルブロッカー麻野七奈未のチーム最多4本を筆頭に計12本のブロックシャットを浴びせると、翌3日はオポジットのロザマリア・モンチベレルが両チームを通して最多の37得点と圧倒的なパフォーマンスでフルセットの激闘を制した。全勝街道の背景には地の利もあるだろう。ここまで2節連続でホームゲームを戦っており、今週末の舞台もホームの円谷幸吉メモリアルアリーナとあって、地域のファンの声援が力となる。
とはいえ、そう簡単に勝ち星は入るまい。第5節の相手はヴィクトリーナ姫路で、こちらも現在5連勝中と波に乗っているのだ。パリ五輪出場の井上愛里沙が現時点でチーム最多の123得点をマークし、エースとして牽引。また昨季V.LEAGUE DIVISION2で最高殊勲選手賞に輝いたチャッチュオン・モクシーやミドルブロッカーの宮部藍梨が得点源を担い、そのアタッカー陣をベテランのセッター櫻井美樹が操る。国内最上位カテゴリーへ“返り咲き”を果たした今季、この勢いをもってデンソーに初めて土をつけるチームとなっても不思議ではないだろう。
同様に連勝を4つ重ねているのは、埼玉上尾メディックス。ホームで行われた先週末はKUROBEアクアフェアリーズを退けた。ここまでの戦い方に見られる特徴としては、選手起用の幅の広さだ。先週の第4節を例に挙げると、2日は鎌田咲希がセッターを務め、5人が2桁得点をマークした。続く3日はベテランセッターの岩崎こよみが先発すると、黒後愛を軸とした攻撃を展開。黒後はアタックで21得点を挙げて、勝利の立役者となった。
その埼玉上尾を今週末、ホームのグリーンアリーナ神戸で迎えるのがSAGA久光スプリングスだ。第2、第3節と4連敗を喫していたが先週末は昨季リーグ女王のNECレッドロケッツ川崎から2日連続でフルセットを制しての勝ち星をあげて、4勝4敗のタイに戻した。なかでも2日の試合では在籍2季目のアウトサイドヒッター北窓絢音がチーム最多27得点、また第3セットからの途中出場ながら深澤めぐみがアタックで21得点を叩き出すなど若手選手の躍動が光った。埼玉上尾vs SAGA久光のカードは、選手起用が鍵をにぎることになりそうだ。
先週末に連敗をストップさせたのはPFUブルーキャッツ石川かほくも同様で、3日にクインシーズ刈谷からストレート勝ち。その試合では川添美優がチーム最多14得点の活躍を見せた。今週末は引き続きホームで、とり野菜みそBLUECATS ARENAに群馬グリーンウイングスを迎える。開幕から4試合を戦い、いまだ勝ち星のない群馬も試合のなかった先週末を挟んで再出発といきたいところ。
またアランマーレ山形も先週3日のAstemoリヴァーレ茨城戦でフルセットと、今季初勝利が目の前に迫ったがあと一歩が届かなかった。それでも、その試合ではチーム最多18得点と気を吐いた伊藤摩耶や、途中出場で16得点と続いた川釣奈津の奮闘がキラリ。今週末はアウェーのYKK体育館に乗り込み、今季ここまで1勝のKUROBEから待望の白星をつかむことができるか。
対照的にここまで1敗と好調のAstemoは新加入のミドルブロッカー、ブリオンヌ・バトラーが現在アタック決定率54.6%とリーグトップの成績を収めている。今週末はアウェーのパナソニックアリーナで大阪MVと対戦。大阪MVではミドルブロッカーの蓑輪幸が現在1セットあたりのブロック決定本数0.78本で、こちらもリーグ1位。“ほこたて対決”は試合の見どころと言えそうだ。
個人の技術統計に目を向ければ、現時点でサーブ効果率が21.9%で1位の鍋谷友理枝を要する刈谷と、同21.3%の僅差で2位のジュリエット・ロホイスが主軸を担う東レアローズ滋賀が今週末は愛媛県武道館で対戦する。どちらがサーブで、先手を奪うだろうか。
■SVリーグ女子第5節試合日程・放送情報・配信情報
- デンソーエアリービーズ vs ヴィクトリーナ姫路
- KUROBEアクアフェアリーズ vs アランマーレ山形
- PFUブルーキャッツ石川かほく vs 群馬グリーンウイングス
- 大阪マーヴェラス vs Astemoリヴァーレ茨城
- SAGA久光スプリングス vs 埼玉上尾メディックス
- 東レアローズ滋賀 vs クインシーズ刈谷