<V.LEAGUE 今週のみどころ> ファイナル進出を狙うチームを牽引するのは、外国籍選手コンビ
【DIVISION1 MEN】
V.LEAGUE DIVISION1 MEN(V1男子)は、いよいよ残すところ3週、V・ファイナルステージ ファイナル3とファイナルを残すのみとなった。
前週23、24日に行われたファイナル6最終週は、ファイナル3進出をかけた熾烈な戦いが繰り広げられた。
V・レギュラーラウンド1位のパナソニックパンサーズは、既にファイナル6でも1位を確定させ、ファイナル進出を決めていたが、他の5チームすべてにファイナル3進出の可能性が残された状態で23日の試合を迎えた。
第1試合で、ファイナル6の3位につけていた東レアローズが、5位の豊田合成トレフェルサをフルセットの末に破って2ポイントを獲得。第2試合では、4位のJTサンダーズが、6位の堺ブレイザーズをセットカウント3-1で撃破し3ポイントを獲得した。この時点で、東レ、JTともに合計10ポイントとなり、2位だったサントリーサンバーズの8ポイントを上回った。
第3試合で首位のパナソニックと対戦するサントリーは、敗れればその瞬間にファイナル3進出の可能性を失う。そんな中、先にパナソニックに2セットを奪われたが、今シーズン課題だったサーブで攻めて流れを引き寄せ、フルセットの末に勝利し、2ポイントを獲得。サントリーも合計10ポイントとなり2位を死守した。
この時点で、ファイナル3進出のゆくえは10ポイントで並んだサントリー、JT、東レに絞られた。サントリーは24日に試合がないため、JT、東レが1ポイントを獲得、つまり2セットを取れば、その時点でファイナル3が決まるという状況でファイナル6最終日を迎えた。
24日の第1試合は東レ対堺。プレッシャーも力にかえた東レが幸先良く第1セットを奪った。その後、堺の強力なサーブに苦しんで第2セットを失うが、第3セットは、セッター梅野聡が好守備を連発するなど、東レの真骨頂である粘りを発揮し、終盤にはリリーフサーバーとして入った鈴木悠二がサービスエースを奪ってリードを広げ、セットを奪取し、ファイナル3進出を決めた。その後、試合は最終セットまでもつれるが、控え選手が活躍して勝利で締めくくった。
第2試合ではJTと豊田合成が対戦した。ここでもファイナル3進出がかかるJTが第1セットから力を発揮。持ち味のサーブと高さのあるブロックで主導権を握り、1、2セットを連取してファイナル3への切符をつかんだ。第3セットは奪われたが、控え選手たちが勢いのあるプレーを見せて第4セットを取り、2位でファイナル3に進出した。
この第2試合の前には、豊田合成から、7年間日本でプレーしたオポジットのイゴール,オムルチェンと、2013/14シーズンから監督を務め、昨季からシニアヘッドコーチとなったクリスティアンソン,アンディッシュ氏が、今リーグを最後に退団すると発表された。試合終了後にはコート上でセレモニーが行われた。2人は2015/16シーズンの初優勝に貢献した豊田合成だけでなく、V.LEAGUEや日本バレーにとっても功労者である。その2人を、スタンドの観客は温かい感謝の拍手と声援で包んだ。
こうして、V1の10チーム中7チームが今シーズンの戦いを終え、残るはパナソニック、JT、東レの3チームとなった。
今週末に行われるファイナル3は、JT対東レの2連戦。両チームとも両サイドの外国籍選手、JTはエドガー,トーマス、劉力賓、東レはルジェ,アントニン、アウン,トゥが得点源となっている。互いに堅い守備が持ち味なだけに、サーブからのブロック、ディグというトータルディフェンスで、相手の決定力のあるスパイカーをどのように封じるのかが見どころ。
ファイナル3も、ファイナル6に劣らない白熱した試合が期待できそうだ。