【SV女子 第3週見どころ】開幕4連勝のデンソーエアリービーズは勝ち星を伸ばせるか。逆に、未勝利勢で初白星を手にするのは？

「2024-25 大同生命SVリーグ」の女子は先週末に行われた第2節で、昨季はV.LEAGUE DIVISION2（V2 ※いわゆる2部）で戦ったヴィクトリーナ姫路がホームでSAGA久光スプリングスを2戦続けてフルセットで下した。とは言っても、井上愛里沙や宮部藍梨といったパリ五輪出場メンバーや昨季のV2最高殊勲選手のチャッチュオン・モクシーらが引き続き主力を担っているとあって、地力の高さは備わっている。今週末の試合はないが、今季のSVリーグをかきまわす存在になる予感をうかがわせる連勝だった。

 

　敗れたSAGA久光は在籍3季目のエース中島咲愛がその姫路戦で19日はチーム最多26得点、翌20日もステファニー・サムディの29得点に次ぐ26得点を挙げるなど気を吐いた。今週末はパナソニックアリーナで開催されるアウェーの大阪マーヴェラス戦、仕切り直しを図るうえで中島の活躍は欠かせない。

 

　迎え撃つ大阪MVは第2節で試合がなかったが、その分、心身ともにチャージを図ったことだろう。第1節ではキャプテンの田中瑞稀を筆頭に、新加入のリセ・ファンヘッケや志摩美古都らがサイドアタッカー陣に加えて、昨季個人二冠（スパイク賞、ブロック賞）の蓑輪幸がさっそくブロックで存在感を放っている。攻守で充実し、SV初代女王へ突き進む。

 

　その王座を虎視眈々と狙い、ここまで無傷の開幕4連勝を飾っているのがデンソーエアリービーズ。在籍2季目のオポジット、ロザマリア・モンチベレルと新加入のアウトサイドヒッター、アマンダ・コネオが攻撃面でチームを牽引する。さらに20日のＫＵＲＯＢＥアクアフェアリーズ戦ではアマンダが4本、ミドルブロッカーの横山真奈が3本のブロックシャットを浴びせた。ホームの福島トヨタクラウンアリーナでPFUブルーキャッツ石川かほくを迎える今週末は、さらに連勝を伸ばせるか。

 

　対するPFUも先週末はアランマーレ山形に連勝を飾り、勢いはついている。20日の試合では今夏のV・サマーリーグ東部大会4連覇の立役者となったエース大村季色がチーム最多22得点をマークするなど、頼もしいかぎりだ。

 

　同じく先週末に連勝を飾ったのは昨季リーグ女王のNECレッドロケッツ川崎で、20日の東レアローズ滋賀戦では移籍加入の和田由紀子が途中出場ながら26得点の大活躍。またフル出場のエース佐藤淑乃とミドルブロッカーの甲萌香がともに4本のブロックポイントで並んだ。開幕戦こそ落としたが、目下3連勝中。今週末はアウェーの西原商会アリーナでクインシーズ刈谷戦に臨む。

 

　一方でここまで未勝利の4チームのうち、東レ滋賀とA山形が今週末に激突。ホームのYMITアリーナで戦う東レ滋賀は地の利を活かして初勝利を手にしたいところ。昨季得点王のシルビア・チネロ・ヌワカロールの攻撃力は健在で、若手選手たちが持ちうるポテンシャルを解放できれば、おのずと白星を手にできるだろう。

 

　またKUROBEも新加入外国籍選手のレーナ・シュティグロートを軸に据えつつ、ミドルブロッカーの山口真季が20日のデンソー戦ではアタック14得点、決定率87.5％のパフォーマンスに加えてブロックシャットも両チームを通して最多5本を記録。じりじりと勝ち星が近づいている予感はある。そのKUROBEを今週末はジップアリーナ岡山で迎える岡山シーガルズはここまでの2節とも、初日は敗れるも翌日はいずれもストレート勝ち、と対応力と修正力の高さをうかがわせる。ホームの声援を浴びて、初の週末2連勝を飾れるか。

 

　最後に、いずみ総合公園町民体育館で行われるホームの群馬グリーンウイングスと埼玉上尾メディックスのカードは、お互いに第2節で試合がなかったものどうし。第1節を踏まえたうえで、次にどのような戦術かつ顔ぶれで試合に臨んでくるかに注目だ。

 

■SVリーグ女子第3週試合日程・放送情報・配信情報

●デンソーエアリービーズ vs PFUブルーキャッツかほく

 

●岡山シーガルズ vs ＫＵＲＯＢＥアクアフェアリーズ

 

●群馬グリーンウイングス vs 埼玉上尾メディックス

 

●クインシーズ刈谷 vs NECレッドロケッツ川崎

 

●東レアローズ滋賀 vs アランマーレ山形

 

●大阪マーヴェラス vs SAGA久光スプリングス