試合

【レポート】久光製薬とJTが先勝!~V・ファイナルステージファイナル3熊本大会(2018/3/3)~

2017/18V・プレミアリーグ  V・ファイナルステージは3月3日(土)、熊本県立総合体育館(熊本県熊本市)にてファイナル3の1日目が開催されました。

第1試合の女子ファイナル3は久光製薬スプリングスがトヨタ車体クインシーズにストレートで勝利を収め、第2試合の男子ファイナル3はJTサンダーズが豊田合成トレフェルサにセットカウント3-1で勝利を飾りました。

<第1試合>V・プレミアリーグ女子ファイナル3 久光製薬スプリングス 3(25-22・25-23・25-22)0 トヨタ車体クインシーズ
女子ファイナル3は、ファイナル6最終戦でJTマーヴェラスに敗れてファイナル3に回った久光製薬と、3位通過のトヨタ車体の対戦です。

第1セット、立ち上がりは久光製薬が先行します。石井優希や野本梨佳を中心に攻める久光製薬が少しずつリードしますが、トヨタ車体もネリマン,ゲンシュレックのスパイクや荒木絵里香の連続ブロックポイントで応戦して16-16と離しません。ここから久光製薬のサーブが走りリズムに乗ると、岩坂名奈、アキンラデウォ,フォルケ、新鍋理沙と立て続けにブロックポイントが飛び出してリードを広げます。トヨタ車体は高橋沙織に代えて竹田沙希を投入すると、竹田が長いラリーを気迫のスパイクで決めきりチームを鼓舞しますが追い上げは届かず。第1セットは25-22で久光製薬が取りました。



第2セットはサイドのネリマンや高橋、さらに荒木のブロードなどでトヨタ車体が走り、14-18とリードを保ちます。久光製薬はここから盛り返し、野本や新鍋がアタックにブロックと連続で決めて、23-20と一気に逆転します。トヨタ車体も荒木のスパイクや比金桃子のサービスエースで粘りましたが、第2セットは久光製薬が25-23で連取しました。

第3セットも序盤はトヨタ車体が優勢です。トヨタ車体はこのセットの開始から竹田と村永奈央を起用して打開を図ります。サーブレシーブの安定している久光製薬はサイドやミドルにバランスよくトスを分散させ、中盤からリードするとそのまま波に乗り、24-19と一気にマッチポイントまで達します。トヨタ車体もここから24-22まで粘りますが、久光製薬はアキンラデウォのブロードでこれを断ち切り、25-22。久光製薬がファイナル3の初戦をストレートで飾りました。



これで久光製薬が1勝となり、翌日の対戦で久光製薬が再び勝てばファイナルへ進出。逆にセットカウントに関係なくトヨタ車体が勝利すれば、試合終了後にゴールデンセット(ファイナル進出チームを決める25点制の1セットマッチ)が行われます。

VOMは久光製薬スプリングスの新鍋理沙選手が受賞しました。



選手コメント
■久光製薬スプリングス
酒井新悟 監督
「先週1試合落としましたが、レセプションアタックなどを修正して今日に臨みました。決定力には課題が残りましたが、攻め方については明日につながる攻め方だったと評価しています。ディフェンス面ではサーブが非常に良かったです。決定力という点ではディグアタックにももっとほしいですが、連続得点を取れたことは良かったです。もう一度チェックしながら、明日に臨みたいです」

古藤千鶴 選手
「ファイナル3のシステム上、明日負けて1勝1敗になればゴールデンセットになるわけですが、久光製薬にとってはすごく大事な一戦でした。JTに嫌な負け方をして、自分たちのバレーボールを表現できていない部分があったので、それが自分たちのバレーを出来て、勝てたことは良かったです」

新鍋理沙 選手
「明日の試合の入り方が大事になると思います。今日の良いイメージを持って、またしっかり気持ちを入れて明日頑張りたいです」

石井優希 選手
「2~3セット目に相手にリードされていても、点を取るところで取れていました。明日が本当に大事になりますし、トヨタ車体も勢いに乗ってくると思いますし、戦術も変えてくるかもしれないので、しっかり準備をして、勢いで負けないようにしたいです」



■トヨタ車体クインシーズ
多治見麻子 監督
「今までやってきたことを出しきりたいと思って臨みましたが、大事なところで自分たちのミスやブロックにかかってしまったりしてしまいました。ファイナル3は初めてですが、今日経験が出来たので、切り替えて明日に準備したいです」

荒木絵里香 選手
「相手が自分たちに対して対策してきたことに対して、本当に何もできなかったです。ファイナル3が始まる前から言っていますが、自分たちは何も失うことがないですし、もういよいよ何もないので、明日は全て出して思い切ってやりたいです」

<第2試合>V・プレミアリーグ男子ファイナル3 豊田合成トレフェルサ 1(21-25・25-20・23-25・23-25)3 JTサンダーズ

男子ファイナル3は、ファイナル6最終戦でパナソニックパンサーズに勝利して2位を守った豊田合成と、執念の勝利で最後にファイナル3へ滑り込んだJTの対戦です。

試合の立ち上がりは、イゴール,オムルチェンや高松卓矢ら強力なサーブを持つ豊田合成が先行します。JTも武智洸史の連続ブロックやエドガー,トーマスの強打で中盤から追い上げて逆転すると、山本将平のスパイクなども絡んでそのままリードを守りました。第1セットは21-25でJTが先取しました。

第2セットは互いに点を取り合って進みます。JTは序盤にエドガー,トーマスがアクシデントでベンチに下がりますが、代わって入った安井勇誠や山本らが奮闘します。サーブレシーブが安定してきた豊田合成は、セッター前田一誠がミドルをよく使い、傳田亮太や近裕崇のアタックポイントも増えると、イゴールのスパイクも効果を増し、リードを守りました。第2セットは25-20で豊田合成が取り返しました。



第3セットも中盤までシーソーゲームで進みますが、傳田のクイックやイゴールのスパイクで少しずつ豊田合成がリードします。対するJTはこのセットから途中出場した八子大輔が存在感を放ち、サービスエースや、バックアタックに躍動。最後も八子の連続得点で会場の雰囲気を引き寄せ、23-25とJTが第3セットを奪いました。

第4セット、競り合って進む中、豊田合成は序盤にセッターを前田から内山正平に代えて状況の打開を図ります。JTはこのセットも八子が引っ張り、またサイドで決めきれるポイントが増えたことで、ミドルの小野寺太志らのクイックも生かされてきます。豊田合成も高松やイゴールで粘りますが、JTがリードを守り、22-24と先にマッチポイントを迎えいます。最後は八子がライトからブロックアウトを奪って23-25。セットカウント1-3でJTが初戦を手にしました。



これでJTが1勝となり、翌日の対戦でJTが再び勝てばファイナルへ進出。逆にセットカウントに関係なく豊田合成が勝利すれば、試合終了後にゴールデンセット(ファイナル進出チームを決める25点制の1セットマッチ)が行われます。

VOMはJTサンダーズの山本将平選手が受賞しました。



選手コメント
■JTサンダーズ
ヴコヴィッチ,ヴェセリン 監督
「1セット目もすばらしいパフォーマンスをしてくれたエドガーにアクシデントが起きて、チームの得点王であり、リーグの得点王でもある彼のいないなかで初めて3セットを戦う必要が出来ましたが、代役としてでた安井や八子はエドガーとそん色ない活躍をしてくれました。彼らの活躍に感謝したいです。レギュレーション上の都合で、今日の勝利は小さな一歩に過ぎませんが、勝者のメンタリティーが根付いた中で今日をこうやって乗り越えたことはチームにとって大きな自信になります」

八子大輔 選手
「トム(エドガー)が怪我をしてしまい、一人ひとりが自覚を持って、勝ちに行こうという雰囲気を感じられたので、それは良かったと思います。『トムのために勝とう』と話しながらずっとプレーしていました」

深津旭弘 選手
「今日勝てたことは本当に大きいと思います。でも明日勝てないと意味がないので、これは忘れて自信にして切り替えて、良い準備をして明日に臨みたいです」



■豊田合成トレフェルサ
トミー,ティリカイネン 監督
「まずはJTにおめでとうと言いたいです。エドガー選手が怪我をしても良いプレーを続けた、勝利に値するチームです。今日は今日、明日は明日と捉えて、とても大事な試合になるので、切り替えてやりたいです」

高松卓矢 選手
「今日はエドガー選手がいない中で、勝ちきれなかったというのが一番残念です。言い方は悪いかもしれませんが、明日勝てれば今日の負けは問題がなくなります。明日勝てるように、いまこの瞬間からそのために準備して頑張りたいと思います」

傳田亮太 選手
「今日の結果を見ても良い所も出ていたと思います。明日が一番大事なので、豊田合成らしいバレーボールをして、しっかり勝ちにいきたいと思います」
 
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