【レポート】久光製薬、予選1位通過をかけ前回覇者に挑む~2019アジアクラブ女子選手権大会5日目~
中国・天津での試合にも関わらず、会場はタイの声援で一色に。タイナショナルチームメンバーで構成されるシュプリームVCに対し、久光製薬は自ら試合の中でレシーブを安定させ、井上愛里沙17点、森谷史佳と加藤光が14点と相手に引けを取らないスパイクポイントで食らいつきます。しかし、相手はナショナルチームメンバーだけあり、堅いディフェンスからのコンビネーションが久光製薬の一枚上をいき、セットカウント1-3で敗戦となりました。
久光製薬はPool B2位となり、次戦は5月3日(金)にPool A3位の台湾選抜チーム(チャイニーズタイペイ)と対戦します。Wuqing Sports Center(武清区体育中心)にて11:30 (日本時間 12:30)より開始予定です。
<予選リーグ戦>5月1日(水)
久光製薬スプリングス 1(16-25,25-22,22-25,18-25)3 シュプリームVC(タイ)
戦 評
第1セット〔5加藤、7井上、11栄、14森谷、16金森、19中川、L20筒井 <途中出場>9比金、13帯川〕
会場がタイの声援に包まれる状況を表すかのように、このセットは終始シュプリームVCのペースで試合が進む。久光製薬はサーブレシーブが乱れ攻撃の的が絞られると、シュプリームVCのブロックに立て続けにつかまる。中盤、流れを断ち切ろうと井上愛里沙や金森晴香のスパイクでブレイクするが、ワチャリヤ・ヌワンジャムのサーブで崩され追いかける久光製薬を突き放す。リズムにのったシュプリームVCはアプリリア・マンガナンを筆頭にコンビを仕掛け得点を重ねると、最後はリリーフサーバーで入ったウィパウィ・シリトーンにサービスエースをとられセットを先取された。
第2セット〔5加藤、7井上、11栄、14森谷、16金森、19中川、L20筒井 <途中出場>9比金、13帯川〕
立ち上がりから両チームのスパイクの打ち合いが続き、一進一退の攻防となる。シュプリームVCのツーアタックで9-11と僅かにリードを許すも、久光製薬はサーブレシーブが栄絵里香に返りだし森谷史佳のブロードや加藤光、井上のサイド攻撃などコンビネーションを繰り出し逆転。リズムにのった久光製薬は栄と井上のサーブで19-14と点差を広げる。終盤、シュプリームVCはアチャラポーン・コンヨットやプルームジット・ティンカオのスパイクやサーブで23-22と追い上げを見せるが、途中交代の比金みなみや筒井さやかがナイスレシーブを見せボールをつなぐと、最後は井上のスパイクでセットを取り返した。
第3セット〔5加藤、7井上、11栄、14森谷、16金森、19中川、L20筒井 <途中出場>9比金、13帯川〕
このセットはお互いにリードを譲らない緊迫した状況が続いた。久光製薬は2セット目中盤からサーブレシーブが安定しだし、金森や森谷、中川美柚のスパイクで相手コートに攻め込む。対するシュプリームVCもプルームジット・ティンカオを中心に久光製薬のブロックを完成させない早い攻撃で点を取り返し、20-20までサイドアウトが続く。20点以降、久光製薬のミスが続きシュプリームVCに3点リードを許すと、その流れのままセットを落とした。
第4セット〔5加藤、7井上、11栄、14森谷、16金森、19中川、L20筒井 <途中出場>9比金、13帯川〕
シュプリームVCの強烈なスパイクを金森が連続で拾うナイスレシーブからサイド陣のスパイクが立て続けに決まり、7-1と突き放す。流れが久光製薬に傾いたかに思えたが、シュプリームVCは途中交代で入ったセッターソラヤ・ポムラが悪い流れを変える。久光製薬のブロックを振り払うトスワークやサーブ、ブロックで猛追し13-13と同点とすると、ワチャリヤ・ヌワンジャムのサーブが決まり逆転。その後も久光製薬は粘りを見せるが、18-22の場面で再び久光製薬のミスが続く。最後はシュプリームVCのブロックポイントが決まり、久光製薬は敗戦した。
試合後コメント
酒井新悟 監督
「シュプリームVCはナショナルチームのメンバーが多く、コンビネーションやディフェンスがいいチーム。そのようなチームには、サーブで崩しコンビを組ませないことやトランディションの中で最後ラリーに勝つことが最低条件であった。試合中、良い場面もあったが、勝負どころで決定率が低く、連続失点をする場面も多かったので、確認と修正をして決勝ラウンドに挑みたいと思います。」
森谷史佳 選手
「1セット目は自分たちの出だしが悪く相手にのまれてしまった。2セット目以降は自分たちのやりたいことができた場面もあった。(試合には)負けてしまったけれど良い場面もあったので、悪い部分は明日のレストで修正し、決勝に向けて挑みたいと思います。」
予選ラウンド最終順位
<Pool A>
1位 天津渤海銀行(中国)
2位 アルタイVC(カザフスタン)
3位 台湾選抜チーム(チャイニーズタイペイ)
4位 香港代表チーム(香港)
<Pool B>
1位 シュプリームVC(タイ)
2位 久光製薬スプリングス(日本)
3位 北朝鮮代表チーム(北朝鮮)
4位 VTVビンディエン・ロンアン(ベトナム)
5位 エアフォースSC(スリランカ)
6位 バイナガル(トルクメニスタン)
アジアクラブ選手権の試合情報は特設サイトをご覧ください。
https://www.vleague.jp/asiaclub2019/