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【V1男子】今週の見どころ(1/25-26)

<1/25-26週の見どころ>

 2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 MEN(V1男子)は、先週末からV・レギュラーラウンドの最終3レグがスタート。1月18日には首位のジェイテクトSTINGS、2位パナソニックパンサーズが、19日には3位のJTサンダーズ広島が、V・ファイナルステージ進出を決めた。

 V・ファイナルステージに進出する5チーム中3チームが決まったが、最終順位によってV・ファイナルステージでのアドバンテージが大きく異なるため、V・レギュラーラウンドの最後まで激しい順位争いが繰り広げられそうだ。今週末は、1月24日に1会場(大分市)で1試合、25日、26日に2会場(大阪市、枚方市)で計8試合が行われる。さて、今回はポイントゲッターを中心に各チームを紹介しよう。


 現在、総得点のトップに立っているのが、首位ジェイテクトの若きポイントゲッター西田有志だ。昨年10月のワールドカップバレーでベストオポジットに輝いた19歳は、今リーグでもその期待に違わぬ活躍を見せている。アタック決定率も58.0%と非常に高く、全体の2位。また総得点497点のうち56点がサーブポイントというように、サーブによる得点の割合が大きいのが西田の特徴だ。西田だけでなく、ジェイテクトにはカジースキ,マテイもおり、両サイドに得点源がいることが相手の脅威となっている。2人はサーブ効果率ランキングでも1、2位を占めており、今季の19勝1敗という快進撃の大きな要因はそこにある。




 2位のパナソニックは、長年、一人の大砲に頼らずどこからでも攻撃を仕掛けるというスタイルを貫いてきた。その中でもやはり勝負どころで託すのは、オポジットの清水邦広やアウトサイドヒッターのクビアク,ミハウだ。清水は2年前のシーズン終盤に右膝に大怪我を負ったが、約1年後の昨シーズン終盤、見事にカムバック。今シーズンはほとんどの試合で先発出場している。ジャンプ力はまだ戻っていないと言うが、その分、得点を奪うための引き出しを増やし、Vリーグ通算得点数の日本記録を着々と更新中だ。

 


 3位のJT広島はオポジットのエドガー,トーマスが、総得点、アタック決定率ともに全体の3位。入団3年目となる身長212センチのオーストラリア代表オポジットは、年々安定感を増しており、絶対的なエドガーの存在感がほかの選手たちに安心感を与え、今シーズン加わったアウトサイドヒッターの陳建禎や若手選手も伸び伸びとプレーできている。




 4位のサントリーサンバーズは、現在総得点2位のロシア代表、ムセルスキー,ドミトリーが攻撃の大黒柱。1セットあたりのアタック決定本数(6.24本)は堂々の1位だ。身長218センチのリーグ最長身選手が、絶対的な高さから豪快にスパイクやサーブを打ち込む姿に会場はどよめく。サントリーではオポジットを務めているが、今季はミドルブロッカーの位置でブロックに跳んで相手のクイックをシャットアウトするという場面もあり、そこでの相手チームとの駆け引きも見どころだ。




 5位の東レアローズは、元フランス代表オポジットのルジェ,アントニンがチームのトップスコアラー。昨シーズンはルジェとミャンマー出身のアウン,トゥが攻撃の二本柱となっていたが、今季はシーズン途中に合流したアウン,トゥがケガのためまだ出場できていない。今季は日本人選手の得点力アップを目指してきたが、まだ十分な成果は出ていない。その中で、内定選手の富田将馬がチームに合流早々活躍を見せたのは終盤戦に向け光明だ。


 

 6位の堺ブレイザーズは、今季加入したオポジットのモーリス,トーレスがチームの得点源となっている。ただ、1月はトーレス不在の中、アウトサイドヒッターの千々木駿介がオポジットに入る布陣で戦い、特に11、12日の試合では、相手に的を絞らせないテンポのいい攻撃で快勝。中でもアウトサイドヒッターの高野直哉樋口裕希のパイプ攻撃が効果的に機能した。その手応えを浮上のきっかけにしたいところだ。




 7位のウルフドッグス名古屋は、昨シーズンまで絶対的な得点源だったイゴール,オムルチェンが退団し、今季は全員で得点を取るスタイルを目指してきた。現在チームのトップスコアラーはアウトサイドヒッターの高松卓矢。7勝12敗と苦しんでいるが、1月は上位チームに対しても接戦を繰り広げ、選手たちは内容には手応えを得ているが、あと一歩勝利に届かない。セッターの前田一誠は「内容は悪くない。それぞれのスパイカーのストロングポイントを理解して生かすトスワークをもっと学ばなければ」と語る。




 8位のFC東京は今季新加入したセルビア出身のオポジット、プレモビッチ,ピーターが総得点4位でチームのトップスコアラーとなっている。1レグは調子が上がらなかったが、2レグから調子を上げてきた。また、新人の迫田郭志が開幕からアウトサイドヒッターのレギュラーを務め、プレモビッチにつぐ得点を稼いでいることも見逃せない。先週末は上位の東レを破って勢いに乗っており、3レグの台風の目になるかもしれない。

 


 9位の大分三好ヴァイセアドラーは、今季、アジア枠で加入したアウトサイドヒッターのバグナス,ブライアンがチーム1のポイントゲッターとなっている。もともと身体能力は高く、試合を重ねるにつれ得点力が磨かれていった。ただ、その攻撃力を防ぐために、相手チームは徹底的にサーブでバグナスを狙ってくる。サーブレシーブにはまだ課題が残るため、そこでいかに耐えられるかがポイントになっている。



 10位のVC長野トライデンツは、ポーランド出身の新戦力、ストレジェク,パトリックが全体7位の総得点をたたき出している。今季初勝利となった1レグのFC東京戦では獅子奮迅の活躍でチームを勝利に導いた。ただ、試合によって波がある。ヨーロッパのリーグとは異なる2連戦のスケジュールや、文化の違いに対するストレスがあるのでは、とアーマツ,マサジェディ監督は言う。外国籍選手にとっては、そうした対応力も活躍のカギになるようだ。



 ファイナルステージ進出や順位のかかるここからの終盤戦、勝負どころで得点を奪うポイントゲッターは誰なのか、注目してほしい。



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