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【V1男子】今週の見どころ(2/8-2/9)

<2/8-2/9週の見どころ>

 

 2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 MENV1男子)は、レギュラーラウンド残すところ2週となり、激しい順位争いが繰り広げられている。今週末は、2月8日に3会場(三島市、堺市、岡山市)で計5試合、9日に2会場(堺市、岡山市)で計4試合が行われる。

 残り試合が少なくなり、チームの順位とともに、個人タイトルのゆくえも気になるところ。

 現在、得点王に最も近いのは、昨シーズンの得点王、サントリーサンバーズのムセルスキー,ドミトリーだ。ロシア代表のムセルスキーは、V.LEAGUE最長身である218センチの高さを武器に、オポジットとして今季も得点を量産している。昨季はシーズン途中にケガで離脱したが、今季は大きな怪我なくコンスタントに得点を重ねている。




 ムセルスキーの570得点に次いで558得点を挙げているのが、1月30日に20歳になったばかりのジェイテクトSTINGS西田有志だ。今季は安定感が増し、アタック決定率(バックアタック含む)でも個人ランキング3位の56.2%という高い数字を残している。特筆すべきはサーブポイントの多さだ。総得点558点のうち1割を超える60点がサーブによってたたき出されている。JTサンダーズ広島のエドガー,トーマスは同ランキング3位ながら518点とやや離されており、残り試合はJT広島が1試合少ないことも考えると、得点王争いはムセルスキーと西田の2人に絞られそうだ。




 スパイク賞(アタック決定率)、ブロック賞(ブロック決定本数)の2部門で現在トップに立っているのがJT広島のミドルブロッカー小野寺太志。アタック決定率ではミドルブロッカーで唯一のランクイン。「出場セット数×3本以上」という規定打数をクリアし、なおかつ66.5%という高い数字を残している。アタック決定率の2位は、小野寺のチームメイトであるエドガー(56.8%)、3位はジェイテクトの西田(56.2%)と、オポジットの選手が続くが、小野寺とは約10%の差があるため、小野寺がこのまま規定打数をクリアすれば、トップを獲る可能性は高い。




 ブロック決定本数(1セットあたり)は、1位の小野寺がセットあたり0.77本で、2位は堺ブレイザーズの出耒田敬0.70本と追い上げている。3位はウルフドッグス名古屋の劉鴻杰で、0.56本とやや離れているため、こちらは上位2人の争いになりそう。



昨季、アタック決定率、ブロック決定本数ともに惜しくも2位に甘んじた小野寺にとっては、在籍2年目で初タイトル&二冠を獲得する大きなチャンスである。

小野寺は、「昨シーズンに比べると調子の波が減ったと思う」と手応えをのぞかせながらも、謙虚にこう語る。「ブロックに関しては、隣にエドガーや陳(建禎)さんといういいブロッカーがいるから、相手がエドガーを避けて打ってくるボールを僕が止められたりしているだけだと思う。スパイクは、セッターの深津(旭弘)さんがいいところで挙げてくれるから。ここまできたら(タイトルを)獲りたいと思いますけど、それよりも僕のプレーが勝利につながればいい。日本で一番のミドルにブロッカーなりたいと思っているので、それが成績に表れてくれればいいなと思います」と語る。

 サーブレシーブ部門(サーブレシーブ成功率)では、現在、サントリーのリベロ鶴田大樹67.0%でトップに立っている。大学まではウイングスパイカーだったが、サントリーでリベロに転向。年々、安定感を増してきた。鶴田は、「(1位を)意識しないと言えば嘘になります。サーブレシーブを正確に返すことは、チームにとってもいいことですし。ただ意識しすぎるあまり、Aパスを狙いすぎてネットをオーバーしてしまってはいけない。強いサーブはコートの真ん中に返せばいいという意識でやっています。その方がチームの勝ちにつながるので。その分、返球率は下がりますが、自分が納得するプレーができて、その結果、1位になっていたらいいと思っています」と語る。とはいえ、ジェイテクトの本間隆太66.0%で2位と追っており、経験豊富なパナソニックパンサーズのリベロ永野健も3位につけている。まだまだタイトルのゆくえはわからない。

 


 サーブレシーブ賞は昨シーズンまで4年連続でWD名古屋のリベロ古賀幸一郎が受賞していた。その古賀は2月2日のパナソニック戦の試合中にアキレス腱断裂の怪我を負い、コートを離れることになった。しかし古賀はV1男子の連続出場試合数の日本記録も樹立した鉄人。きっとケガを克服し、またコートで鉄壁の守備を見せてくれることだろう。



 最後に、サーブ賞も激しい争いになっている。現在、サーブ効果率ランキングでは、強力なジャンプサーブを持つジェイテクトの西田とカジースキ,マテイ19.3%と同率でトップに並んでいる。この2人のサーブ効果率の高さが、そのまま今季のジェイテクトの21勝2敗という好成績に反映されていると言える。西田は1年目の昨シーズン、サーブ賞に輝いたが、その時の効果率は12.2%で、今季はそれを7%以上も上回っている。西田自身の成長と、ジャンプサーブに有利と言われる新ボールの特性が噛み合っての進化だろう。

 
 フローターサーブ陣の中では、パナソニックの深津英臣が、無回転に近いサーブからスピンをかけた速いサーブまで、多彩なサーブを正確にコントロールし、3位につける健闘を見せている。ただ効果率は13.6%と、上位2人には離されているため、タイトルは西田とカジースキの2人による争いが最後まで続きそうだ。

 残り2週、V・ファイナルステージへの残り1枠をかけた激しい争いや、順位争いと同時に、タイトル争いにも注目してみてはいかがだろうか。


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