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【V2男女】2020-21 展望&総括

V2男子 2020-21 展望


富士通が未踏の4連覇達成


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17日に開幕した2020-21 V.LEAGUE DIVISION2 MENV2男子)は先週末、当初予定の試合が終了し、富士通カワサキレッドスピリッツの全勝優勝が確定したが、3月28日まで開催期間を延長し、中止された25の中止試合の再試合を調整中。今週末は試合がないが、一息ついたこのタイミングでここまでの戦いを振り返る。

 今季の富士通は、全勝、かつポイントもマックス(60ポイント)の完全優勝で、V2男子史上初の4連覇を達成した。その圧勝の立役者が、ルーキーのエバデダン ジェフリー宇意で、アタック決定率64.3%と圧倒的な数字をマーク。キャプテンの栁田百織もエバデダンに続くアタック決定率57.2%で2位、総得点も現時点2位(316点)など、今季の富士通は、高い攻撃力でV2男子を終始リードした。


 


 現在2位のヴォレアス北海道は、1714勝。現時点のチーム技術ランキングで、サーブ効果率と1セット当たりのブロック決定本数がいずれも1位で、サーブ&ブロックが武器。特に張育陞はサーブ効果率16.7%、サーブで22得点と、1試合で平均1本以上のサービスエースを決め、チームを勢いづけている。





 埼玉アザレアは、1410勝。序盤で3連敗を喫したが、年明けから勝利を重ね、昨季と同位の3位につけている。得点源の石井和希の活躍はもちろん、サーブでは笠原啓太、ブロックでは佐藤匠を中心に2強を追う。中止になった試合が多いため、今後の再試合数によっては、ヴォレアスに追いつけるか注目だ。

 4位のつくばユナイテッドSunGAIAは、現在178勝。今季つくばに復帰した上場雄也が総得点1位(329点)で、高い得点力でチームをけん引。開幕時の登録人数は14名(現在は16名)ながら、個々が力を発揮し、8勝で並ぶ4位集団をリードしている。





 5位につけるのは、14戦8勝の大同特殊鋼レッドスターだ。サーブレシーブ成功率で個人技術ランキング1位のルーキーリベロの備一真81.0%)をはじめ、安定したサーブレシーブが魅力。田中尚吉田魁成らの攻撃力も高く、ここからのジャンプアップも期待できる。





 長野GaRons18戦8勝の6位で、昨季の12位から大きく上昇。現在総得点3位の酒井駿296点)や、昨季ブロック賞を受賞した鰐川怜児がチームを引き上げた。

 11戦6勝で7位の東京ヴェルディは、123日より参加を見合わせているが、渡辺周馬澤瑞貴の活躍で、昨季はストレートで負けていたつくばにフルセットで勝利するなど、成長もあったシーズンといえる。

 15戦5勝で現在8位のヴィアティン三重は、大浦坂健太を筆頭にサーブレシーブの安定感が強み。富士通やヴォレアスといった上位チームからもセットを奪っており、攻撃力が増せば、上位進出も遠くない。

 今季、V2男子初参戦のサフィルヴァ北海道は、16戦4勝。つくばに勝利し、首位の富士通からセットを獲得するなど、健闘した。リーグ終盤では、谷越陽介工藤泰我の大学生コンビも活躍し、来季に期待が高まる。





 10位のきんでんトリニティーブリッツは、1月16日から出場を見合わせており、現在9戦1勝という状態。勝利した東京V戦では、キャプテンの岡本侑とルーキーの谷川結人が、アウトサイドヒッターとして安定した攻撃で勝利を収めた。今後の試合、そして来季のプレーを楽しみにしよう。

 最下位の兵庫デルフィーノは、19戦1勝の苦しいシーズンになったが、外国籍選手、マシュー,パロットを生かし、きんでんとのフルセットを制したことは大きな収穫だったかもしれない。

 今季を振り返ったが、V2男子はまだ、閉幕しておらず、再試合設定を模索している。

V2女子 2020-21 総括


異例のシーズンは群馬銀行が連覇


 群馬銀行グリーンウイングスの2年連続優勝で幕を閉じた2020-21シーズン。政府の緊急事態宣言の延長を受け、2月初旬時点で約50試合が中止になったほか、JAぎふリオレーナ、千葉エンゼルクロス GSS東京サンビームズ、フォレストリーヴズ熊本の参加見合わせや出場辞退により、大会途中で3回戦総当たり方式から2回戦総当たり方式に変更される異例のシーズンになった。

 群馬銀行は、最高殊勲選手賞と得点王(最多得点)を初受賞した田中瑠奈、2年連続のスパイク賞(アタック決定率)に選ばれた鈴木日葵が攻撃陣を牽引。終盤には4連勝を飾り、逆転で頂点に立った。


  


 惜しくも2位のルートインホテルズブリリアントアリーズは、V2初参戦の昨季(4位)からステップアップ。敢闘賞を受賞した岸村恵実は、アタック決定率(バックアタック含む)、ブロック決定本数(1セットあたり)の個人ランキングで2位に入る活躍。村山美佳富澤結花ら、ルーキーも台頭した。





 来季のV1進出をかけ、上位2チームは4月3~4日に、V・チャレンジマッチ(V1V2入替戦)でV1女子のトヨタ車体クインシーズ(11位)、KUROBEアクアフェアリーズ(12位)と対戦する。

 3位のプレステージ・インターナショナルアランマーレは、ブロック決定本数(1セットあたり)の個人ランキングで、ブロック賞に輝いた1位(0.76本)の菅原里奈、同3位(0.65本)の小泉春葵、同5位(0.60本)の伊藤摩耶と、3人がトップ10入り。入替戦出場を逃したものの、V2参戦3年目で過去最高成績を残した。





 ブレス浜松は、最終戦の対群馬銀行でストレート勝ちすれば入替戦出場の可能性があったが、フルセットの末に敗戦。それでも、サーブレシーブ成功率1位(76.9 %)でレシーブ賞を受賞したキャプテンの松川美咲や、最優秀新人賞の中野祐希など、来季も楽しみな存在がそろう。

 ここ2年、上位争いをしていたJAぎふは、上位4チームに全敗を喫して5位ながら、サーブ効果率1位(16.9%)でサーブ賞に選ばれた唐川愛璃のプレーは光った。





 6位の大野石油広島オイラーズは、9敗のうち5試合がフルセットの末に敗戦。来季は接戦をものにする勝負強さがカギを握る。
 
 7位の千葉は、鶴ヶ崎佳寿葉がサーブレシーブ成功率で3位(69.3%)に入る活躍を見せたが、得点につなげられず。スパイカー陣の底上げが必要だ。
 
 昨季、リーグ随一の攻撃力を武器に2位に入ったGSS東京は不発に終わり、8位に終わった。上位進出には攻撃陣の奮起が欠かせない。

 Vリーグ復帰の熊本は、0勝で最下位に沈んだ。アタック決定率(バックアタック含む)9位(37.5%)で唯一、トップ10入りした入江彩水を中心に、来季は念願の復帰後初勝利を目指したい。

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