<V.LEAGUE 今週のみどころ> “フレッシュな力が台頭” 黒後愛 (東レアローズ)
【DIVISION1 WOMEN】
V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN(V1女子)はV・レギュラーシーズンも終盤戦へ。両カンファレンスとも、上位争いは激化している。
イースタンカンファレンスは混戦模様が続いている。先週末のホームゲーム2戦をいずれもフルセットの接戦をものにした埼玉上尾メディックスが首位の座に立った。今シーズンから加入した194cmのシュシュニャル,カタリナは決定力の高さ、195cmのサンティアゴ,アライジャダフニはブロック、と持ち味を発揮。また堀江美志や吉野優理ら若手選手が攻撃面で主軸を担っている。シーズンを通して高まってきた粘りと総合力で、久光製薬スプリングス戦に挑む。
その埼玉上尾に先週フルセットの末に敗れたNECレッドロケッツは3位に後退。2019年に入り未勝利だが、今週末は地元とどろきアリーナでホームゲームがある。同カンファレンスの日立リヴァーレ、交流戦の久光製薬を相手に勝利を挙げ、状況を好転させるきっかけをつかみたいところだ。
そのNECとの対戦を控える4位の日立は今シーズン、フルセットの試合で高い勝率を誇っていたが、先週末の東レ、久光製薬戦と立て続けに第5セットを取りきることができなかったとはいえ、昨シーズンよりもチーム全体のレベルアップがなされているのは明確であり、2位のデンソーエアリービーズなど同カンファレンス内での直接対決が今後の展開に大きく左右しそうだ。
下位グループのKUROBEアクアフェアリーズとPFUブルーキャッツは苦しい戦いが続いている。今週末の岡山シーガルズのアウェーには、先週末に試合がなくコンディションも万全なKUROBEが乗り込み、再出発をきる。先週末のホームゲームで地元の声援に応えることができなかったPFUはチーム状況を好転させる打開策を見出したいところだ。
ウエスタンカンファレンスは首位に立つ久光製薬がファイナル8進出を決めて独走態勢の気配だ。
先週末のホーム佐賀大会でもきっちりと2勝をあげて、これで現在12連勝中と、磐石の戦いぶりを見せている。
2位のJTマーヴェラスは先週末に埼玉上尾に破れはしたものの、アジア選手枠で加入したカムンタラー,ケオカラヤーが出場機会を増やしている。先週と今週で、それぞれ1試合ずつということもあり、チームとしてもコンディションを整えつつ、戦力を高めながらシーズン後半を戦っていく。
3位のトヨタ車体クインシーズは先週末に2敗と悔しい結果に終わったものの、今週末を乗り切れば、翌週に今シーズン最後のホームゲームが控えている。PFU、岡山戦を良い形で勝利し、弾みをつけてホームに戻ってきたい。
シーズンを経るごとに調子を上げているのが4位の東レアローズだ。クラン, ヤナと黒後愛のポイントゲッターの活躍もあり、アタック決定率(バックアタックを含む)ではチーム別でトップの数字を出している。フレッシュなメンバーだからこそ、経験値と成長曲線が比例し右肩上がり。20日にはトヨタ車体にフルセットの末に勝利を挙げた。今週は1ポイント差で追う2位・JTとの対戦がある。カンファレンス内での対決で白星を積み上げたい。
5位の岡山は年明けこそ黒星スタートとなったが、ホームゲームを挟んで、現在3連勝と勢いに乗っている。今週末はKUROBE、トヨタ車体をホームに迎える。地元の大声援を受けてどこまで連勝を伸ばせるか。
【DIVISION2 WOMEN】
V.LEAGUE DIVISION2 WOMEN(V2女子)は首位の姫路ヴィクトリーナが無敗のまま勝ち星を伸ばしている。今週末は地元・姫路市でホームゲームが行われ、3位の群馬銀行グリーンウイングス、4位のGSS東京サンビームズと対戦する。トップの座を決定的なものにするため、是が非でも勝利を収めたい。
2位のJAぎふリオレーナは現在6連勝中と、次週の姫路との直接対決まで取りこぼしは避けたい。5位の大野石油広島オイラーズは先週末に6位のブレス浜松、7位の柏エンゼルクロスから勝利し、ポイントで中位グループからやや抜けだしてきた印象だ。8位のプレステージ・インターナショナルアランマーレと、上位・群馬銀行との対戦を控え、浮上のステップとしたい。
今週のもうひとつの会場である豊田大会では9位のトヨタ自動車ヴァルキューレと10位の大阪スーペリアーズが対戦する。なかなか勝ち星に恵まれず苦しいシーズンとなっている両チーム。下位争いとはいえ、直接対決で意地をぶつけ合うことだろう。