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【V1女子】今週の見どころ(12/21-22)

<今週の見どころ>

 2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN(V1女子)は先週末から3レグがスタートした。今週末は12月21日(土)に4会場(久留米市、岡山市、金沢市、尼崎市)で計6試合、22日(日)は2会場(岡山市、尼崎市)で計4試合が実施される。

 V・ファイナルステージ進出を懸けた争いは、スターカンファレンスがすでに確定済みで、プレミアカンファレンスではここからが正念場。どのチームにとっても文字通り“負けられない”戦いとなる。さて、今回はその中でチームを勝利へと導く司令塔、セッターを中心に取り上げたい。


スターカンファレンス

 

 現在、スターカンファレンスの首位を走るJTマーヴェラスはルーキーの籾井あきが開幕から出場機会を獲得。「身長(176㎝)の高さを生かしたトスが持ち味」と本人が語るように、高い位置でのセットアップからエースのドルーズ,アンドレアへボールを送り込む。「相手どうこうではなく、3本目を決める選手にどれだけいいボールを供給できるかを考えています」(籾井)という意識がそこにある。



 
 JTに続く東レアローズは先週15日にトヨタ車体クインシーズとの直接対決を制し、2位に浮上。東レは2018-19シーズン新人賞のセッター関菜々巳がミドルブロッカーを絡めつつ、要所では両サイドのアタッカーにボールを託す組み立てでチームを勝利に導いている。


 

 

 トヨタ車体は山上有紀がエースのオズソイ,ネリマン、ミドルブロッカーの荒木絵里香を軸としながら攻撃を組みたてるが、現在4連敗中とやや足踏み。内瀬戸真実藪田美穂子らアタッカー陣のアタック決定率を高めたいところだ。




 その上位3チームに続く4位の埼玉上尾メディックスは、キャプテンの井上美咲とベテランの冨永こよみの2人のセッターがシーズンを通して起用されている。試合ごとに、また試合の中でも交代し、11月中旬からは5連勝をあげるなど爆発力を秘めたアタッカー陣を操っている。

 

 

5位のPFUブルーキャッツは島畑奈緒子が司令塔に就き、ベテランミドルブロッカーのドリス,ジェニファーの決定率においては高い数字(47.3%でカンファレンス内3位)を生んでいる。




6位KUROBEアクアフェアリーズは小西愛衣がセッターを務めるが、今シーズンのレギュラーには移籍加入の選手も多く、彼女たちの攻撃力をどれだけ引き出せるかが勝敗の鍵をにぎっている。

 



プレミアカンファレンス

 

 プレミアカンファレンスは先週14日の大田区会場で岡山シーガルズがNECレッドロケッツを下し、V・ファイナルステージ進出を決めた。

岡山はベテランの域に入った宮下遥が、チームトップスコアラーの金田修佳を筆頭とするアタッカーたちへ冷静にボールを供給。また宮下自身も武器であるレシーブ力で、ディフェンス面でも高い貢献度を示している。




 岡山に敗れたNECは今シーズン、ルーキーの澤田由佳を司令塔に抜擢。身長は158㎝と小柄だが、その分ボールの下に素早く入ることができる点を生かし、「苦しい場面でもチームメイトが、持ってきていいよと心強く言ってくれるので、トスを上げやすい」(澤田)とアタッカーへとトスを送る。




 3レグでNECとV・ファイナルステージ進出を懸けて争うのは、4位の久光製薬スプリングスと5位の日立リヴァーレ。
 久光製薬は昨シーズン限りで功労者の古藤千鶴が引退し、今シーズンは栄絵里香小島絢野がコートに立っている。だが、チームは波に乗れているとは言いがたく、白星と黒星が交互に続く状況だ。

 


 日立は日本代表として秋のワールドカップバレー2019でもプレーした佐藤美弥が司令塔として君臨。ミドルブロッカーを積極的に絡めるトスワークが持ち味である一方で、今シーズンは上坂瑠子窪田美侑ら若きアウトサイドヒッターの活躍が目覚ましく、エリアを問わず攻撃を仕掛けているなどこれまでとは一味違ったチームのカラーも垣間見える。




 6位のヴィクトリーナ姫路は掘込奈央がシーズンを通してトスを上げている。現役時代に屈指の名セッターと呼ばれた竹下佳江監督の下、「今まで自分が考えたこともなかったような組み立てやトスワークを教えてもらっている」と堀込。V1初挑戦の今シーズンは厳しい戦いが続いたが、今後の飛躍を担う存在といえるだろう。




 そして、今シーズンは開幕から9連勝、現在も4連勝中の首位デンソーエアリービーズは、2016年リオデジャネイロオリンピック出場の経験もある田代佳奈美が東レから海外リーグを経て加入し、チームを操る。とりわけミドルブロッカーのシニアード,ジャックのクイックを効果的に使っており、シニアードはアタック決定率(バックアタックを含む)54.1%と、2位の渡邊真恵(岡山)の45.3%を大きく引き離す成績。加えて、鍋谷友理枝の速さとテクニック、中元南工藤嶺の力強さ、などそれぞれのアウトサイドヒッターの持ち味を生かしたトスが光り、悲願のリーグ制覇へといざなう。



 


 

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